いまなぜ縄文文明を学ぶのか



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4月11日発売縄文文明』 1万4千年の平和と繁栄、そして持続化社会を築いた縄文文明論
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 日本の歴史にはモブキャラなんていない!すべての日本人必読の日本人偉人伝の嚆矢
○新刊『金融経済の裏側』 世界の裏側で起こっていることの本質を歴史から考える
○新刊庶民の日本史 日本の歴史は庶民が作ってきた!目からウロコの大作
日本建国史 学校で教えない日本建国の歴史をわかりやすく解説


******* 4月の倭塾は10日(日)の開催です。*******
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世界は、いま混迷を極めています。
そしてこの混迷の先にあり、かつ世界の人々が求めるのは、間違いなく、安定した精神性を持つ持続型社会です。
それを世界で最初に実現し、しかもそういう社会を1万4千年も続けたのは、日本です。

20220314 縄文文明
画像出所=https://amzn.to/3JszU38
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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行です。

!!最新刊!!
   

4月11日発売で、現在予約受付中の拙著が『縄文文明』です。

縄文時代を、「時代」としてではなく、「文明」と捉えようとした本です。
学術書のような難しい本ではなく、大人から子どもまで、気楽に読むことができる本です。

本書は、世界最古の新石器時代となる、日本の石器時代から日本人の形成を紐解いています。

壮大な海洋文明として発足した新石器時代の倭人たち。
その伝統を受け継いだ縄文時代の暮らしと文明。
そして神話として現代にまで受け継がれる縄文文明の持つ精神性。

そのようなことが、楽しい驚きとともに、水が流れ込むように自然に胸の中にストンとおさまる。
そんな本になっています。

世界は、いま混迷を極めています。
そしてこの混迷の先にあり、かつ世界の人々が求めるのは、間違いなく、安定した精神性を持つ持続型社会です。
それを世界で最初に実現し、しかもそういう社会を1万4千年も続けたのは、日本です。

フランスに、世界を代表する歴史学者のマ ルク・ブロック(Marc Léopold Benjamin Bloch、1886 年 7 月 6 日〜1944 年 6 月 16 日)氏がいます。
そのマルク・ブロック氏が書いた 『封建社会』(みすず書房刊)という本は、ヨーロッパの歴史を語った本です。

この本の中でマルク・ブロック氏は、おおむね次のような趣旨のことを述べています。

 ***

(ゲルマン民族の大移動の終了)までは、西ヨーロッパは外部からの集団による略奪や民族の大移動が歴史の骨組みを形成していた。
しかし4〜5世紀以降は、ほとんど西ヨーロッパのみが、この種の影響を免れることになっ た。

後のモンゴル族もトルコ族も、西ヨーロッパの辺境地域を掠め通ったにすぎなかった。
もちろん西ヨーロッパも抗争・軋轢を経験したが、それは西 ヨーロッパの内部事情であった。

これらのことが意味するのは、外部からの攻撃やよそ者の流入に妨げられ ることはなく、はるかに規則正しい文化的社会的発展が可能になったということであった。
西ヨーロッパは、他の世界中の地域と違ってゲルマン民族の大移動以降、 内部で争うことはあっても、よそから制圧されて文化や社会が断絶するよう なことがなかった。
それによって内部の順調な発展があった。

我々が日本以外のほとんどのいかなる地域とも共有することのない、この異例の特権を、言葉の正確な意味におけるヨーロッパ文明の基本的な要素のひとつだったと考えても決して不当ではない。


 ***

要するに4〜5世紀以降、西ヨーロッパの歴史はずっとつながっているけれど、これは、
「日本以外のどこの地域とも共有することのない我々の特権だ」
と、 こう述べています。
しかもそれは「特権」なのです。

そして「日本以外の」と言っています。
つまり日本は、西ヨーロッパよりも、はるかに古くからの歴史が連続しています。

日本における4〜5世紀というのは、古代大和朝廷の発展期です。
日本の歴史は、それよりもはるか昔からあります。
そして、いまなお、ずっとつながっています。

なぜ世界中でできなかった、そのようなことを、日本だけが実現できたのか。
その答えは「縄文文明」にあります。

そして縄文文明は、これからの世界が向かう、新しい世界の向かう道です。
なぜなら、縄文文明は、1万4千年も続いた、超持続型社会だからです。
おそらくそこでは、小規模コミュニティが主流になるものといわれています。
これまた縄文文明にひな形があります。

だからこそ、縄文文明なのです。

本書から、一文をご紹介します。

********

▼ 縄文時代の衣装

縄文時代の衣装についても、大きな誤解があります。
ひげがもじゃもじゃで、髪はボサボサ、動物の毛皮をかぶり、下半身丸出し......、 といった原始人の姿などを想像している人も多いのではないでしょうか。
1974年 にテレビアニメ『はじめ人間ギャートルズ』が放送されましたが、「あれが縄文人のイ メージ」という人も少なくないと思います。

実際、少し前までは教科書でも「縄文時代の人々の暮らし」として、そんな服をまとった人々を紹介してきました。
しかし、この点については、学校の教科書は近年アップデートされており、布の衣装へと徐々に替わってきています。

なぜかというと、縄文式土器を調べてみたところ、布の繊維跡がついていることが 明らかになりました。
日本のような高温多湿な国で、すでに布があるのにわざわざ暑 苦しい毛皮を着ているなんてことはあり得ないです。

そこで「縄文時代において、すでに布の衣装が使われていたに違いない」と、生涯をかけて研究されたのが、考古学者の尾関清子先生です。尾関先生の研究によって「縄 文時代に布の衣装が使われていた」ことが明確になり、やっと教科書にも反映されたというわけです。

遺跡から発見された遺品の中からは、編み物も数多く見つかり、当時の衣装や風俗、 生活の様子がかなりくわしく明らかにされました。
こうして新たな歴史的事実が明らかになることで、教科書にきちんと反映されることもあります。

しかし、すでに学校教育を終えた私たちは自分自身でアップデートし ないと、古い認識のままです。
特に、縄文時代は歴史的にも軽視される傾向があり、戦国時代や江戸時代などに比べても、極端に情報が少なくなりがちです。
そうなってしまったのは、次のような創作によるものです。

1 文明文化は中国から朝鮮半島を経由して日本に渡ってきた
2 日本文明は大化の改新(645年)以降に始まった
3 それ以前には日本には文明はなかった

中国が親、朝鮮が兄、日本は末っ子、という歴史認識はあくまで政治的な創作なのです。


▼美しい装飾品を身につけた女性たち

「縄文時代の人々は、暑苦しい毛皮ではなく布を着ていた」
それだけでも従来のイメージが大きく変わりますが、身につける装身具も実にバリ エーションが豊富でした。
縄文時代の人骨を調べると、男性か女性かが一目でわかります。
男性の装飾品が腰飾りだけに限られているのに対し、女性の人骨にはイヤリング、ネックレス、アーム リングといった装飾品がたくさん着いているからです。

種類も多彩で、立派な彫刻つきです。
イヤリングは形も大きく、繊細な彫刻が施され、ネックレスも複雑に加工され、ヒスイや大珠で彩られています。
アームリングに至っては、貝殻の裏側のパールカラーにキラキラ輝く部分を表側にした美しいものに仕上がっています。
展示品は古くてくたびれているけれど、これが新品だったら、そのまま現代社会でも立派に通用する装飾品です。

(以下、本文続く)

 *****

本書は、たいへん読みやすい本です。
そして革命的認識が書かれています。
それが何かは、お読みいただいてのお楽しみです。


『縄文文明』
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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