神々の思い



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日本建国史 学校で教えない日本建国の歴史をわかりやすく解説


世界212カ国中、この30年のグロスの経済成長率が211位という、たいへん残念な現状にいたり、さらには世界がグローバリズムとナショナリズムの対立構造に至っているこんにちにおいては、雷のような強烈な力で、物事をタケル、つまり建御雷神のように、真正面から圧倒的な武力で国譲りを迫る、そういった力が、あらためて必要になってきているといえます。
目的は「日本をかっこよくすること」であり、日本人が再生していくことにあります。
そのために、できるだけ神話を現代に近づけて考えるということも、やはり必要なのではないかと思うのです。

建御雷神
20220426 建御雷神
画像出所=https://jinja.dr-leather.com/yaorozu-takemikaduti/
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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行です。

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歴史は繰り返すと言いますが、日本神話を学ぶと、現代の世相が見えてきたりします。

スサノオと大国主といえば、神話の中でたいへんに有名な存在です。
スサノオは、幼い頃に泣いてばかりいたけれど、後にヤマタノオロチを退治して、地域の活性化を図り、奥出雲の国一帯の主となられました。
このことは、現代風にたとえれば、スサノオは地域国家を成立させた、つまりナショナリズムの先駆けと言うことができます。

そうして形成された奥出雲の国に、スサノオの7世後に登場するのが大国主です。
大国主は、経済を活性化させ、数々の国によって形成されていた葦原の中つ国を最初に統一して、大いなる国とした神と神話に書かれています。

ということは、世界にある様々なローカルな諸国を統一し、今風に例えるならば、経済で世界を統一しようとしているグローバリズムの先駆けといえるかもしれません。

けれども、グローバリズムは、一見すると、世界がひとつになるという、理想の実現に見えますが、その実体は、一部の限られた世界規模の大企業のトップだけが巨万の富を得、その他の世界中の人口の99%が貧困に至るという側面があります。
特に、末端の人々の貧困化がはなはだしい。

そこで天照大御神の御聖断が、大国主に国譲りを迫るというものでした。
国譲りに際しての御神勅は、
・天壌無窮の神勅
・齋庭の稲穂の神勅
・宝鏡奉斎の神勅
です。

そしてこの3つの意味するものは、民衆をこそ「おほみたから」とすること。
そして民衆が、豊かに安全に安心して暮らせる国を築くことにあるといえます。

いま世界は、寅さんや、風珍さんに代表されるナショナリズムと、揃酢や売電さんに代表されるグローバリズムの戦いであるかのように伝えられています。

けれど、日本が目指すべき道は、ナショナリズムにも、グローバリズムにもない、第三の、「民衆こそたから」という、これまでの世界とは異次元の世界です。
そしてそれは、1300年前に書かれた記紀の思想そのものです。

神話を学ぶということは、ただ、昔語りを楽しむというだけのものではありません。
神話は民族のアイデンティティそのものであり、繰り返される歴史の姿を浮き彫りにするものです。

もっとも、古来の神話ファンの方々にこのようなお話をしますと、これが評判が悪い(笑)。
神話は神話自体に深みがあるのだから、そこをきちんと学ぶべきで、余計な解釈は不要だといわれます。

しかし我々は、過去に生きているのではありません。
様々な問題を抱える現実の世である現代に生きています。
その現代が抱える諸問題を解決するには、まず、我々日本人の社会の本質が何であるかという原点を明らかにする必要があります。
その原点が神話であり、それを記した書が記紀です。

原点、つまり出発点を明確にすることにより、我々は、これからの時代を築く判断の物差しを得ることができます。
そもそも物差しがない状態、インチで測るのか、メートル法で測るのか、尺貫法で測るのかさえ明確になっていない状況で、こっちは2.3だ、あっちは4.5だなどと、数字だけ議論してもはじまりません。
それは、サッカーコートでバレーボールを行うのと同じです。

我々は我々の土俵を、まずつくらなければなりません。
その土俵になるものが、まさに神話です。

大人の学問というものは、実生活に役立つ、あるいは天下国家を考える上において、その根幹となる知恵を授かるためのものであると思います。
天照大御神やスサノオノミコトなどの尊い神様の御意思も、その時代にあって、人々が平穏に豊かに暮らしていくことにあられると思います。

そういう意味で云うと、たとえば戦後というのは、我が国の経済がとても発展し、また世界の先進諸国の中で、唯一日本は戦争のない、若者たちを戦地で死なせることのない、平和な国、そして豊かな国でいることができました。
よく保守系の方々は、戦後に失われた、日本人の高い民度や精神性を言われますが、すくなくとも、そうした見解よりも、戦後日本において神々が求められたのは、やはり、平和や繁栄であったのではないかという気がします。

けれど、平成以降の不況、昨今の無国籍型の感謝を知らない民度の低下など、経済的豊かさの次に来るべき、尊敬や感謝の心といった、大切な精神性が、今度は求められるようになってきています。
おそらくは、神々の御心も、平和と繁栄の次には、高い民度や、日本的思いやりの心などの、気高い心であり、そうして平和で豊かで、誰もが豊かに安全に安心して暮らせる世界を築くことにある。

時代によって、求められるものが異なります。
それは、仕方がないことだし、何が正しいかは神のみぞ知ることです。
大切なことは、いつの時代にあっても、末端にいる我々庶民が(多少の貧富の差はあっても)誰もが豊かに安全に安心して暮らせる社会であり、誰もが、それなりに努力をすれば、まっとうな生活、正直な暮らしができることにあります。
それは、もっというなら、自分自身が人生を通じて、周囲の人々を笑顔にしていく戦いでもあります。

高度成長期の頃は、民度よりも、焼け野原の貧困からの脱出が最優先でした。
また国としては、西欧諸国と再び対等に付き合うことができる国、そして平和な国であることが求められた時代でもありました。
そういう時代にあれば、ナショナリズムに凝り固まって西欧諸国を批判したり、やたらと対立を煽って平穏な暮らしを妨げるような振る舞いは、たとえそれがどんなに正論であったとしても、神々からみたら、NGです。

けれど、世界212カ国中、この30年のグロスの経済成長率が211位という、たいへん残念な現状にいたり、さらには世界がグローバリズムとナショナリズムの対立構造に至っているこんにちにおいて、我々が第一にすべきは、我々日本人の立つ原点を明らかにすること。そのために日本的価値観を再認識していくことです。

神々がいま、日本人に求めていることの根幹がそこにあります。

このような神話の読み方は、神話ファンからみたら、邪道かもしれません。
けれど、目的は「日本をかっこよくすること」です。
日本人が再生することです。
そのために、神話を現代に近づけて考えるということも必要なのではないかと思うのです。


日本をかっこよく!
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

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