義勇󠄁公󠄁に奉し



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男の役割は、女性たちを護ることです。
家の女性や子らが飢えることがないように、日頃から公に身を捧げ、汗を流してしっかりと働き、家の財を増やし、「一旦緩󠄁急󠄁あれば義勇󠄁公󠄁に奉し、もって天壤無窮󠄁の皇運󠄁を扶翼󠄂」し、生命を賭して国を護り、郷里を護り、家を護り、家族を護り、子を護り、妻を護り、そのために、常に裸一貫、命も惜しまない。
それが日本男児です。

20220428 ふんどし.jpg
画像出所=https://hokkaidofan.com/201501misogi/
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小名木善行です。

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男と女について考えてみたいと思います。

旧約聖書によれば、最初の女性であるイブは、エデンのリンゴを食べた際に神の前で、リンゴを食べたのは「神が造られた蛇に勧められたから」だと答えました。
リンゴを食べたことを神と蛇のせいにしたわけです。
これに怒った神は、イブに、未来永劫「出産の苦しみと、夫から支配されること」という罰を与えました。
これが人類女性の原罪です。

同じとき、アダムは「蛇とイブに進められたのです」と、自分の行為を蛇とイブの「せい」にしました。
神はお怒りになられ、アダムには「生涯労働をしなければならない罪」と「死んだら土になる」という罪を与えました。
これが人類男性の原罪です。

ルネッサンス運動の原点となったギリシャ神話では、人類初の女性とされるのがパンドラです。
パンドラは、もともと男しかいなかった人類を「堕落させよう」として、ゼウスが鍛冶屋の神のヘパイストスに命じて造らせたとされます。
ゼウスはできあがったパンドラに命を吹き込むとともに、「美しさ、歌と音楽、賢(かしこ)さと狡(ずる)さと好奇心」を与えました。
さらにアテナから、機織などの女のすべき仕事の能力を、
アプロディーテから、男を苦悩させる魅力を、
ヘルメスから、犬のように恥知らずで狡猾な心を与えさせました。
そしてゼウスは、パンドラを地上に派遣するとき、「パンドラは人間にとっての災(わざわい)だ」と独り言すると、「絶対開けるな」と言って、パンドラに箱を渡しました。

地上に降りた美しく魅力的で働き者のパンドラは、エピメテウスと結婚します。
けれど好奇心の強いパンドラは、どうしても箱の中身が気になってしかたがない。
こうしてパンドラは、禁を破って、ついに箱を開けてしまいます。

するとその箱から、夜の女神ニクスの子供たちである、老い、病気、痛み、嘘、憎しみ、破滅たちが飛び出していきました。
次に争いの女神のエリスが高笑いとともに箱から飛び出していきました。
こうして世界は、嘘と苦しみに満ちて争いの絶えない混沌に至りました。

けれど、箱の中に、たったひとつ「エルピス(ελπις)」が残りました。
「エルピス(ελπις)」とは、ギリシャ語で心を意味する単語です。
その「エルピス(ελπις)」が訛って、英語圏では「希望(hope)」と呼ばれるようになりました。

要するにギリシャ神話では、人類の女性は、見た目はオリンポスの女神のように美しいけれど、その存在は人類の「災(わざわい)」そのものであり、結局人類には、平和を求める「心」しか残されていないけれど、現実は嘘と苦しみと憎しみと戦争の相次ぐ世の中しか与えられていないのだ、というのが、ギリシャ神話です。
極端に言えば、戦争の原因さえも、常に女性が原因だというがギリシャ神話の世界で、だからトロイア戦争の原因も、美女ヘレネにあったとしています。

なんでもかんでも女性の「せい」というのも、これまたひどい話です。

こうした旧約聖書やギリシャ神話の立場により、中世における西洋では、女性は魔女とされました。
拷問され、一方的に断罪されて殺されました。
研究者によれば、魔女狩りでは11万人が裁判にかけられ、4万~6万人が処刑されたといいます。
ひどい話です。

最近はだいぶ良くなったと言われていますあ、ほんの20〜30年前までは、ヨーロッパの女性たちは、少女時代に、たいてい親兄弟から、日常的に「ビット(beat)」されて育った人が多かったものです。
「ビット(beat)」というのは、意訳すれば、殴るとか、叩かれることを言います。

男性と比べて、一般的に女性は力が弱く、また皮膚の厚さが男性よりも薄いものです。
殴られたときの衝撃は、男性よりもはるかに大きい。
力の強い男性が、まして少女を殴るなどというのは、どうにもいかがなものかと思いますが、神が人類である男性を支配し、その男性が女性を支配するのことが、欧米では古代からの常識となっていたし、それがすくなくともつい最近まで、ずっと続いていたわけです。

近年になって、そうした女性への暴力がだいぶ減ったのは、まさに女性の権利運動の成果といえるものです。
欧米の女性の権利運動は、なるほど行き過ぎた面が多々ありますが、良い成果をあげたといえる部分もあったのです。
日本のように、女性を護るのが男性の役割という国とは、国情が違うのです。

では日本ではどうかというと、最初の女性の神様であるイザナミは、登場した最初から男性神であるイザナギと対等な関係です。
最高神であられる天照大御神さまも女性です。
その天照大御神さまと八百万の神々は直接対話することはできず、常に女性神であるアメノウズメが相互の伝言をする役割を担います。

そしてこのことから、古来我が国では、神々と直接対話ができるのは女性にのみ与えられた特権とされてきました。
神社におけるお神楽を見たらわかります。
お神楽は、男性が舞う男舞と、女性の巫女さんが舞う女舞がありますが、女舞は人々が神々に捧げる舞、男舞は、その神社の神様がどういう神様かを聴衆に向かって説明する舞です。
ここでも、神々と直接つながることができる役割は、女性だけに与えられた特権とされているわけです。

雛飾りは、宮中の階層を模した飾り付けをします。
最も高い場所には天皇皇后両陛下、その下の段には三人官女の女性たちが置かれます。
その下が五人囃子の童子たち。
その下になって、ようやく政治権力者として最も地位の高い左大臣、右大臣の男性です。
男性は、童子のさらに下に位置づけられるのです。

要するに我が国では、子を産む・・・つまり新しい生命を生むことができるのは、創生の神々が女性だけにのみ与えた特権であり、それは神々と直接つながることであり、それができるのは女性たちだけだとされてきたのです。

このことは、我が国の近代まで、かなり徹底していました。
現代日本では、西洋の様式にならって、働くのは個人であるという考え方から、旦那の給料は旦那の口座に振り込まれます。
けれど、ほんの数十年前までは、外で働く旦那の給料の管理は、すべて全額、家計を預かる主婦の仕事でした。
これが江戸時代になるともっと徹底していて、武士の俸禄は、あくまで家(世帯)に払われるものであり、男は外で働き、戦い、散っていく存在であって、家を護り、家計を支えるのは、どこまでも女性の役割とされてきました。

江戸時代までの日本では、多くの場合、旦那は40歳内外で隠居して家禄をセガレに譲りました。
その世帯主となったセガレが結婚すると、家禄の管理、つまり家計の一切の管理責任者は、セガレの嫁が行いました。
つまり世帯のすべての財産の管理処分権の一切を、嫁が管理するわけで、こうした背景から、セガレの結婚も、どこの馬の骨かわからない女性と恋愛結婚するのではなく、身元のきちんとしている同程度の家禄の家の娘を見合いで結婚させたりしていました。(まあ、当然のなりゆきだと思います)

ですから女性は、家のカミさんで、男たちから見たら、神様より怖い存在でしたし、子たちからみたら、母はまさに神そのものであったわけです。

つまり日本の女性は、男性と対等どころか、
 神と直接つながる偉大な存在であり、
 世帯におけるすべての財産資産の管理責任者であり、
 新しい生命を生む貴重な存在であり、
 老いては子を支え、
 孫に行儀作法を教える偉大な存在
とされてきたのです。
だから、カミさんというのです。

男の役割は、女性たちを護ることです。
家の女性や子らが飢えることがないように、日頃から公に身を捧げ、汗を流してしっかりと働き、家の財を増やし、「一旦緩󠄁急󠄁あれば義勇󠄁公󠄁に奉し、もって天壤無窮󠄁の皇運󠄁を扶翼󠄂」し、生命を賭して国を護り、郷里を護り、家を護り、家族を護り、子を護り、妻を護り、そのために、常に裸一貫、命も惜しまない。
それが日本男児です。

死屍累々と横たわる事態になっても、男子たるものは、どこまでも生命を惜しまず、名誉のためによろこんで死んでいく。
そうすることで、妻や子を、そして郷里をクニを護るのが、男の役目とされてきたのです。

そういう意味において、我が国では、男の命は、枯れ葉一枚ほどの重さもない。
それが正しい理解です。
なぜなら、男はそのための生き物だからです。

そうは言っても、現実には、男だって命は惜しい。
だから、そういう事態にならないように、必死で努力を重ねていくのもまた、男の役目です。

そういう男たちがいるからこそ、女性たちは、
 初春(はつはる)の令(よ)き月(つき)の
 気が淑(よ)くて風和(やはら)かで
 梅が鏡の前の粉(おしろいこ)を披(ひら)き
 蘭(らん)の花が珮(ほう・匂い袋のこと)の後ろに香(かおり)を薫(くゆ)らせる女たちとなり、
男たちは、そんな女性たちを護るために、命をかけて防人(さきもり)となったのです。
それが日本の歴史です。

司馬遼太郎は、日本男児の姿を次のように描写しています。
そしてこの描写は、いまもなお、日本男児の魂の根幹に根付いているものです。

 素っ裸のふんどし一本で、
 太刀の小柄をドンと突いている。
 これこそが日本男児の戦慄的姿。


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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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