或る惑星の物語



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とある世界の、ある惑星。
奪い合いや争いに長く明け暮れていたその惑星では、あることを境に、すべての庶民が豊かに安全に安心して暮らせることが最大の価値となっていきました。
そしてそのことは、あるひとつの国からの贈り物でした。
その名は「ミロク(369)」と呼ばれました。

20220512 或る惑星
画像出所=http://blog.livedoor.jp/kuusoukaiga/archives/52559799.html
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小名木善行です。

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とある異世界にある惑星のお話をしてみたいと思います。

昔々、宇宙のあるところに、「亜州(あーす)」と呼ばれる星がありました。
「亜州」には、お金という不思議なものが存在していました。

お金というのは、交換価値のことでした。
大昔は物々交換でしたが、それですと、その日の気分や力関係によって、交換価値が常に変動します。
そこでその世界では、交換価値を、金銀銅といった鉱物に頼るようになりました。

ところが金銀銅を毎日持ち歩くのでは、重くて結構たいへんです。
そこで14世紀に、世界を制覇した大国が、紙でできた鉱物との交換券を発行するようになりました。
紙の紙幣の誕生です。

はじめのうちは、その紙は、金(Gold)の預り証という形でした。
けれど預り証で買い物ができるわけです。
すると、ひとつの金塊から発行される預り証の紙が、人から人へとまわり、その都度、紙の預り証が決済資金として利用されます。
その世界の銀行は、この仕組みによって大儲けをしました。
これを「信用創造」といいます。
なにしろ、1キロの金を持っているだけで、その価値の100倍の信用創造ができたのです。
まる儲けでした。

預り証の発行は、国際金融資本が行いました。
国際金融資本がそれぞれの国の中央銀行(通貨発行銀行)に資本参加することで、世界の通貨の交換価値の安全が図られました。
たとえば1ドル=100円だったものを、円の国がこっそり印刷機を回して、通貨を倍発行しても、その場合は、1ドル=200円にするだけで、ちゃんと帳尻が合うようになっていたのです。

ところが、1971年のこと、肉損さんという、ある大国のトップが、ドルと金(Gold)の交換を罷(や)める、と言い出しました。
するとその国は、ただ印刷機を回すだけで、世界中からいくらでも買い物ができるようになりました。
これはどうみてもインチキです。
いわばトイレットペーパーで、買い物をさせろ!というに等しいからです。
けれど、そう言って抵抗する国を、その大国は、強大な軍事力で、次々と滅ぼしていきました。

これが何を意味するのかというと、
もともとは紙の通貨の信用が、金銀銅といった鉱物資源で担保されていた。
これを今度は、ミサイルによる恫喝を担保にしたわけです。
無茶な話です。

ところがこの無茶が、世界中の通貨をふくらませました。
なにしろただの紙で、いくらでも買い物ができるのです。
その大国には、世界中の富の半分を制する大金持ちが誕生したりしました。

この成功を横目で見ていた(自称)超大国がありました。
その(自称)超大国は、この無茶な仕組を、むしろ積極的に利用しました。
その国の通貨は、源氏と同じ「源」と言いました。
けれど、その国の中央銀行(通貨発行銀行)には、国際金融資本が入っていません。
つまり、いくらでも自国の通貨を印刷機で印刷できるようになっていました。

当然のことながら、そんなアブナイ通貨と、自国の通貨を交換する国はありません。
でも、ただひとつ、抜け道があったのです。
それが、栄国が租借していた本(ほん)根(こん)という都市でした。
そこでは本根度流という通貨が発行されていました。
「源」は、その「本根度流」とだけは、交換することができたのです。
そして「本根度流」は、本家の「度流」と交換することができました。

この仕組を利用して、自分たちは世界の中心であると自称する実際には超貧民国でありながら超大国を自称する国は、自国で印刷した紙を、次々に度流に交換していきました。
これに気付いた超大国は、これはマズイと気が付きますが、自分たちは世界の中心であると自称する実際には超貧民国でありながら超大国を自称する国は、タダで交換した度流紙幣を利用して、超大国の政府高官や大金持ちたちに度流をバラまき、問題視されることを防ぎました。
また、このことを問題にしようとする国際金融資本に対しては、国際金融資本の陰謀説を流すことで、問題が表沙汰になることを牽制しました。
この結果、自称超大国の通貨は、その国の政府が発表する、およそ10倍の紙幣が出回るようになりました。

けれど、そのような不正は、いつまでもまかり通るものではありません。
さらに、ただの紙切れを軍事力によって、無理矢理通貨に仕立ててきた超大国の度流の方も、その国の軍事力そのものが、腐敗によって弱化していきました。
これは、紙の信用の裏付けの力が低下したことを意味します。
この結果、「或る世界」では、いま、紙の紙幣の信用が下落し、再び金(Gold)の奪い合いが起きるようになりました。
このため金(Gold)の価格は、いまやおよそ4倍に跳ね上がるようになりました。

要するに、信用の下落した紙の紙幣がトイレットペーパーになる前に、どの国でも、全力をあげて金の買い占めに動くようになったのです。

結果として、金銀銅との交換価値を持たない紙の通貨は、信用を失墜させ、ただの紙切れになっていきました。
すると、あらゆるものの価値が、3分の1に下落しました。
経済は大混乱に陥り、多くの失業者が生まれました。
数多くの餓死者も出ました。
世界の人口も経済も、すべて3分の1になりました。

ところがそうした混乱の中にあって、ある一国だけは、被害を最小限にとどめることができました。
もちろんその国も、世界的な混乱のなかにあって、度流のポチ犬であった政府もなくなって、新たな政府が誕生したりもしました。
ただ、どうして影響を最小限にすることができたのかというと、結局の所、通貨は信用であるということを、その国が地道に守り続けたことによります。

紙の通貨が金銀銅の鉱物資源を担保にした預り証であることも、
ただの紙きれを軍事力による恫喝で通貨に仕立てることも、
いずれも、紙や鉱物や軍事力に価値があるのではなくて、実は、本質的に価値を盛っていたのは、「信用」であったのです。

信用の本質は、実は非常にシンプルです。
なぜならそれは、
 約束は守る
 裏切らない
という、たった2点だけで構成されているものだからです。

けれど、その惑星では、ただこれだけの、たった2つのことが、ずっと長いことないがしろにされてきたのです。
だから通貨に、鉱物や軍事といった担保が必要だったのです。

そのひとつの国は、なにより信用を重んじる国でした。
そしてその国に誕生した新たな政権は、自国の自主独立を実現するとともに、約束を守り、裏切らない国とだけ取引をするようになりました。
これが信用になりました。

神々は、さらにその国に祝福を与えました。
それは、その時点で世界で流通している金(Gold)の総量に匹敵する金の鉱脈を与えたのです。
この鉱脈は、もともと発見されていたものでしたが、某大国によって、その開発が禁止されていたものです。

世界最大の金(Gold)の保有国となったその国は、自国の経済を安定させるのみならず、世界中の諸国が平和になるように貢献しました。
そしてそのときに取引相手の国には、信用だけでなく、もうひとつ、絶対に庶民の生活を犠牲にしないという一点を厳しく求めました。

その国の一部の人の利益ではなく、その国の庶民が安全に安心して豊かに暮らせるためならば、その国は資金を惜しみなく与えました。
けれど、それが一部の人の利益に費消されるなら、その国は、一瞬にして、当該国への援助を打ち切りました。

とある世界の、ある惑星。
奪い合いや争いに長く明け暮れていたその惑星では、あることを境に、すべての庶民が豊かに安全に安心して暮らせることが最大の価値となっていきました。
そしてそのことは、あるひとつの国からの贈り物でした。
その名は「ミロク(369)」と呼ばれました。

めでたしめでたし。

色々書きましたが、日月神示の「なにもかも3分の1」というのは、世界全体のことです。
日本は、そうはなりません。
日本の底力を、しっかりと信じて歩みましょう。


日本をかっこよく!
お読みいただき、ありがとうございました。
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コメント

kinshisho

これからは覇権国家の時代から、基軸国家の時代になる
 こんにちは。
 そういえば、これまで世界の歴史には数多くの覇権国家が登場しては消えて行きましたが、恐らく覇権国家はアメリカが最後ではないかと個人的には思っています。
 これからは、恐らく基軸国家の時代になる。
 それが出来る可能性のある国は、実は日本しかありません。というのも、日月神示には、日本の王、世界の王になるという記述を考えると、そう解釈せざるをえない。
 覇権国家の問題点は、その覇権を維持できるだけの国力が、永遠に維持できる訳ではないということ、満ちた月は、いずれ欠けていくのと同じで、やがて衰退する運命が待ち受け、そして覇権に挑戦する国家が必ず台頭してくるということ。
 今回のロ・ウ戦争はまさにその典型と言えます。
 それだけでなく、アメリカは中という国からの挑戦も受けてますし。それに対して経済的に弱体化は著しく、更に軍事力は未だ強大なものの、もう海外のために我が父を、我が息子の血を流すことは、国民が許さなくなりつつありますし。
 また、ポリコレもアメリカ軍弱体化の原因の一つと言われており、将校に女性を一定割合以上入れなければならないとか、更に女性の合格率向上のために合格基準の緩和が行われた結果、将兵の質が非常に低下していると言われています。私は別段女性が軍を志願するのは構わないと思ってるけど、当然のことながら基準を満たしている場合に限られます。
 ここ最近、女性の社会進出は著しいものがありますが、一方で男社会の想像を絶する大変さを身を以て知ったという女性も多いようで、アメリカではセレブを中心に嘗ての女性の役割、母親回帰が進んでいるらしいそうで。
 また、これは私の周辺に限った話かもしれませんが、男に伍して社会の第一線で活躍している女性から、今のフェミのような泣き言は聞いたことがありませんし、女性優遇にも意外と反対が多いのですよね。そんなことをすれば、女性だからということで能力面で認めてもらえず蔑まれる危険性さえあると言っている方も私は知っています。
 余談ですが、2016年に寅さんが当選した時、ヒラさんの女性支持者の中には、やっぱり女性の地位が低いせいだからと言った声もあったそうですけど、意外にもヒラさんの女性支持率は低かったのですよね。

 話を戻しまして、権力を超える権威を確立しているのは今の所世界で日本唯一国であり、今後、天皇は日本の天皇から世界の天皇になるということなのでしょう。もしもそうなった場合、皇室の責任は今まで以上に重くなるのが気懸りですが。
 もしかしたら、日月神示の通りなら、イギリスを中心としたコモンウェルスのような体制の世界版になるのでしょう。
 ただ、基軸国家の場合、これまでの日本がそうであったように、貴族から武士へ、更に戦国時代になろうが、権力者は替わっても天皇は不変でしたから、世界中が日本のような政体となるのか。その場合、世界の権力者は天皇から親任を受けるということになるのかもしれません。
 そうなると、世界は数千年もの歳月を経て漸く本来の安定を取り戻すことになればいいと思いますね。
 しかし、その権威に挑戦する軍事力が出てくるかもしれないので、日本はこの先世界最強の軍事力のみならず、核を上回る兵器を持ち、尚且つ核を無力化する兵器を持つ必要があります。
 残念ながら、人間の世界は軍事力なくして安定と平和を保てるほど甘いものではないことはねず先生も心得ておられるでしょう。
 ただ、上述意見はあくまで推測ですので、仮に基軸国家が誕生した場合、未知の部分も多いのでどうなるかについては色々不安もあります。
 が、世界がこれで漸く真の意味での平和と繁栄を享受できることを願います。

kinshisho

通貨の価値を担保するものとは?
 こんにちは。
 通貨の価値というのは何らかによって担保されている。これは間違いのない所です。
 それに関しまして、三橋貴明氏は、通貨の価値は、国内供給力によって担保されると言っていたことがありましたね。
 少なくとも、国内に関しましてはそうだろうと思います。つまり、国内で賄える能力が高い程強い通貨ということになります。
 これは数年前に言われ始めたMMTとも関連するのですが、国は理論上無限大にお金を持っており、ただ、だからといって無制限に刷ればさすがに問題になるので、インフレ率に応じて発行すべきと訴えています。
 個人的に許容インフレ率は年間で2~4%、瞬間最大的で7%辺りが許容範囲だと思っています。
 他にも通貨の価値を担保するものとして、国内供給力のみならず内需力、更に軍事力があるかと思いますね。
 ただ、ここまでに至るには幾つかの段階があり、それらを経て漸くMMTにまでたどり着いたと言えます。
 最初にMMTを実践したのはイギリスでしたが、これによってイギリスは覇権国家となるのですけど、産業革命で世界の工場と化していたイギリスは国内供給力と軍事力は満たしていたと思います。ただ、人口が内需力を満たすにはやや少なかったのと、格差社会であったことが災いして、国内供給力を外需に求めざるをえなかったのが弱点となったような気がしますね。
 日本の場合、目下デフレであることが最大の問題ですが、にも関わらず今の所外国からカネを借りずに済んでいるのは、まだ辛うじて国内供給力が維持されていることによります。しかし、今後もデフレが続けば国内供給力は次第に毀損することになり、そうなれば外国からの輸入に頼らざるをえなくなり、そうなると通貨の価値も下がるため何処かの時点でカネが足りないということになり、外国からカネを借りざるをえなくなる、即ち外債が発生することになります。
 そうなると今尚一部の経済学者などが唱える日本破綻論が現実のものとなりかねません。その際、借りた相手次第では、日本は奴隷となるのです。それを明らかに狙っている国が日本海の先にあります。
 で、金を担保とするとなると、それは通貨主権という問題にぶち当たるので難しい所ですね。

 それとは別に、この長期のデフレが御神意ならば、神々は一体何を御考えなのか。恐らくは、このデフレのお蔭で世界の悲劇には巻き込まれずに済んだ、となるのだろうと推測されますが、さすがにもういい加減この現状から脱却すべきでしょう。
 あと、経済成長にもしもマイナス面があるとすれば、生活水準が向上してそれでハッピーというだけでは済まなくて、今度はその経済力を維持していかねばならない。また、生活水準が上がるということは、それを維持するために必死で働かなくてはいけない訳で、労働時間が長時間化したり、更に経済成長下では企業間競争も激しくなるので生き残りを賭けた死にもの狂いの戦いとなり、ライバル企業に勝つために休日出勤も常態化する所が出始めます。
 また、その経済力を維持するためには人材への要求水準も高騰していくため、受験戦争は必然であり、更に企業でも人材への要求水準が上昇していくので、その過程で10年前なら問題なく採用されていた水準でも、現在は不採用となることが往々にしてあります。その結果、持てる者と持たざる者との格差が生じることになり、更に普通に働いてもマトモに食べて行けなくなる事態が生じることにも繋がりかねません。
 つまり、高卒でも普通に食べて行けたのが、今は大卒でないと食べて行けなくなってしまうのです。大学に通わせるとなると、相応にカネがいるのは常識ですから、家庭環境にまで左右されることになり、やがてチャンスそのものが無くなっていくことになります。
 皮肉にも経済成長こそが絶望的格差を生み出す一因となってしまう側面は、確かにあると思いますね。
 その結果、中と呼ぶその国では何もかも投げ捨てる寝そべり族が大量発生していると言います。これに焦って寝そべり族を政府は批判してますが、もうどうにもなりません。
 まさにサイレントテロですが、実はサイレントテロというのは最も恐ろしいテロだと言われています。というのも、暴動は容易に鎮圧できるけど、別段暴動でもないし、そこら辺に寝そべっているというだけでは如何に強権独裁国家でも逮捕できませんし、法律を通そうとしても寝そべっているのを違法とするなどさすがに無理があります。つまり、打つ手がない。
 このため、その国では国内労働力が不足し始めています。経済的には不況にも関わらず。ただ、これにはあの国特有の事情があり、工場を始めとした現場労働者は一説には2000万人以上不足していると言われてますが、曲がりなりにもカネが貰えるならまだしも、工場での不払いが相次いでおり、その結果工場労働に不信感を抱いていることも工場に人が来ない原因と言われているようです。
 また、食べて行けるなら宅配系の方が楽ですし。確かに多くの人が参入しているので競争は激しいし、生き残るのも大変な世界ですが、日払いの上に自由裁量で労働できるのでその点が寝そべり族の考えともマッチしていると言えます。きちんとカネも払ってもらえるし。
 要は、今回ねず先生がお話された、信用がないから工場に人が来ないという話に行き着く訳で。それに、あの国ではどんなに頑張っても越えられない壁があり、そして頑張ってもようやく成長したニラは自分のものになることはなく上に刈り取られるだけであり、それなら働くのもバカらしいので寝そべり族になってしまえ、となっているようです。
 寝そべりは正義だ、というつぶやきがSNS上に上がった時、数多くの賛同があったと言いますが、政府はこのことを恐れてすぐさま削除したそうですけど、既に拡散しきった後なので、もうどうにもなりません。
 かといって、国を支配する党にとって、人民の生活水準向上は、やろうと思えばできるでしょうけど、結論から言うとできる相談ではありません。
 というのも、人民の生活水準が向上するということは、相対的に自らの支配力が弱まることを意味し、暫くはいいけどいずれ選挙権よこせなど国内が不安定化します。
 つまり、この格差こそが国内を安定させる鍵であり、連中の立場からすればニラを刈るのは国の安定化のために必然なのです。貧乏人を押え付けるのは簡単ですからね。
 ただ、これも前提条件があり、それは下層に生きる人間が、生きたいと必死になっていることで、生きることをも諦めた人間が大勢出始めると、国内を支える労働力が激減しますので、当然のことながら何処かの時点で国が崩壊することになります。
 寝そべり族を恐れるのはそこなのでしょう。しかし、急激な経済成長に所得が追い付かず物価は高騰、その結果結婚に対する要求水準爆上がり、受験戦争や住宅ローンが生活を圧迫し、人口抑制のために導入された一人っ子政策は皮肉にも完全に定着し、都市部では合計特殊出生率は間違いなく1を切っているだろうと思います。その上少子化は農村部にまで波及しており、タダでさえ労働力が急激に減少している所へ寝そべり族の出現ですから、政府としては堪った者ではないでしょう。
 因みに、あの国では都市部の学校に通わせるには不動産所持証明が必須であるため、家、もしくはマンションを購入しないと子供を学校に通わせることもできません。恐らくこれは都市戸籍とセットではないかと推測されます。
 これじゃあ少子化、労働力不足は今思えば必然であったと言わざるをえません。
 それにしても、何であの国では最初は上手く行っているように見えて最後は破綻に向かうのかと言えば、あまりにも国が大き過ぎて小回りが利かないのが原因の一つと言われています。まあ、党が全てコントロールしているせいもあるのですが。
 このため、ある品目を全て国内生産としないのもこうした理由からで、例えばあの国の生活には欠かせない豚肉も、生産調整すればあっという間に高騰したり暴落したりと乱高下して価格が安定しないため、一部を輸入にしてそれを調整弁にしているのです。
 そして、あれだけ大きな国でありながらリソースは意外と限られており、その限られたリソースを効率的に使おうと言う発想は間違ってないのですが、あまりにも都市部に集中し過ぎて歪な格差を生み、その格差は都市間にもあり、一時はまさに登竜の勢いであったのが、格差が遠因となって経済を破滅に至らしめようとしています。
 恐らく膨張した経済をこの先も維持するのは不可能でしょう。その際、物質主義全開状態のあの国のことですから、もしも経済が崩壊した際には想像を超えるカタストロフィが発生するでしょう。
 特にそれまで勝ち組に属し曲がりなりにも所謂良い生活を享受してきた人たちは、もしも今後今の水準の生活は出来ないと悟った時、精神崩壊する可能性もあります。あの国の発展は、急激過ぎました。 
 同時に、持てる者が最も恐れることは、持たざる者になることであり、富裕層に数多くの悲劇が発生するに違いありません。何しろあの国では心の支えはカネしかないのですから。上げたものを下げるのは多大な心理的抵抗を伴い簡単なことではありません。
 我が国が長期不況でも何とか耐えられているのは、多分長い歴史に根差す伝統と、そして天皇の臣民なのだからというのが潜在意識下にあるからなのかもしれません。現在のあの国はそれがない。
 人間は、心の支えを失った時、生きる目的を失うと言います。そうなった時、人は究極の選択すら厭わないそうです。
 
 恐らくアメリカも同様でしょう。元々のGDPからして見せ掛けだと嘗て三橋氏が批判したこともありますし。何しろあの国では製造業は年々衰退する一方ですし。そうなると何が成長エンジンかと言えば、金融取引と物価上昇しかない訳で。決して国内供給力向上によるものではありません。
 軍需産業が健在だからこそ辛うじて国内供給力が維持されているようなものですし。航空機産業はまだしも、自動車産業は完全に落ち目ですし、今後軍用車両やトラックの生産が主になるのではとの噂もあります。
 また、クルマ社会自体が機能不全に陥っており、加えて日本と同じく若者の間でクルマ離れも起きており、富裕な家庭の若者でさえそうらしいのですよね。
 主にカリフォルニアとテキサスで新幹線導入が検討され、前者では遅々としながらも工事が進んでいるのは、クルマ社会に対する危機感もあるだろうと思います。
 そのアメリカで何もかも1/3となった時、日本が経験したバブル崩壊やデフレの比ではない程の事態が襲い掛かるのは多分確実でしょう。資産価値が1/3となっても、維持に必要な固定費や負債はそのままの額で残りますし。もう一つ、日本がデフレに入って以降の約20年、世界の経済成長を牽引してきた要素の一つが借金で、企業が銀行から資金を調達して投資を行うのはともかく、個人がお金を借りて株に投資して儲けたりというのが普通に行われており、というか個人投資が世界の趨勢であり、日本でそこまでしてお金を儲けようという人は至極少数派でしょう。このため、日本は一旦不況に入ると財政支出で支えなければ不況が長引くという経済構造なのかもしれません。しかし、考えようによっては御神意は何故かそれをここに至る20年余り拒んできたとも言えます。
 或いは、もしも早期にデフレを脱出して好況に入っていた場合、世界に発生するカタストロフィの巻添えになって破滅していたというのか。

 結局、これまでの経済成長自体が実態を伴わないものであることは明らかで、何もかも1/3になるというのも、単にあるべき状態まで戻ることに過ぎないのかもしれません。
 アメリカの現在のGDPは20兆ドルですが、1/3になると6乃至7兆ドルまで下がることになり、それまでの体制が20兆ドルであることを前提にしているため、多くのものが支えきれなくなる可能性があります。
 因みに、一人辺りのGDPにすると約6万ドルになりますけど、実態は就労者の約半分が2万ドル以下であり、その上日本とは比べ物にならない程物価が上昇したため、日本の非正規よりも生活はしんどいと言われていますし。
 その際、最も大きな影響を受けるであろう富裕層はそれまで貯め込んできた財産や芸術品などを手離すことになりかねませんが、買った時は超高価なもので、且つプレミアが付いていたとしても、市場に一気に出て来たら値崩れは必然ですから思った程カネにならなくて地獄と化すでしょう。
 そういえば日月神示には持たざる者、持てる者より強くなるという記述がありますが、もしかしたら多くのモノを持つことの虚しさを語っているのか。或いは、モノに満たされてることの幸福など錯覚に過ぎないと言っているのか。
 ただ、あまりに何もない生活というのも心が荒むので、その辺の落としどころは探っていかねばらないでしょうけど。
 それより、この先何もかもグレンとひっくり返るという記述と、全ての終わりは辰年という記述から、次の辰年は2024年なので、世紀の大イベントが起きるまであと2年ということになります。

 最後に、ねず先生は多分寝そべり族に対しては批判的なのではと推測しております。確かに心情的には分かるけど、言い換えればサイレントテロは未来に対する責任を放棄する行為でしかないですし。しかし、私としては彼らを批判したくはないですね。あれがあの国に対する最適解だと思ってますから。
 搾取国家、或いは奴隷制国家の弱点は、搾取できなくなった瞬間、或いは奴隷が働かなくなった瞬間に崩壊することですし。
 ピラミッド構造そのものは構造学的に頑丈だけど、ピラミッド社会は上が崩れても何とかなる反面、下から崩れれば再建不能となりますから。連中はそれを最も恐れているのだと思います。
 なので、あの国では宅配系バイトなどを強制的に規制して工場へ動員するしかないように仕向けようとしているようですが、今度は生きることそのものを放棄する寝そべり族が相次ぐかもしれません。
 また、少子化対策として娯楽産業にもメスを入れてますけど、要は娯楽にカネを回すから生活が成り立たなくなる訳で、そして娯楽という逃げ道を塞いでしまえば人民は工場労働に戻り、子育てに邁進するなどと考えているのではないでしょうか。問題はそこじゃなく、所得が上がらないことにこそあるのですが、連中がそこにメスを入れることは、国が不安定化することを考えると有り得ません。
 どちらに転んでも党がいる限り不幸しかなく、それを悟っているからこそ寝そべって国が滅ぶのを待っているのでしょう。尤も、国が滅亡すれば国籍という後ろ盾を失い、もっと不幸なことになるので、すぐさま新たな国を作らねばならないのですけど、恐らく滅亡後は幾つかの小国に分裂するも、その後の明確なビジョンがないのがあの地の常なので、幾分かはマシになっても本質は何も変わらないかもしれません。

 しかし、世界的に寝そべり族やニートが増えているのは、実は一説には労働は魂の成長に繋がる筈が、現在の労働はそれにすら繋がらないどころか魂そのものをダメにしてしまいかねないので、守護神がうつ病にしたりして引き留めようとしており、実はそうなっている人は、現在の時代が過ぎ去った後に活躍する予定の人材ばかりらしくて、日本を含む先進国のニートこそが未来を担うべき候補らしいのですよね。
 そして、日月神示には、神々が直接手を下すかのような記述が見られるのは、悪の勢力が神々の予想する以上に暗躍し強大になり過ぎており、人間の力でどうにもならない、その上それまで放置していたのをこれ以上放置するのはさすがに神々としても無責任ということで、そのタイミングを見極めているらしいとか。
 まあこれは話半分に聞いていてくださいませ(苦笑)。
 じゃあ何でこうなるまで悪を放っておいたのかとツッコミ入れたくなりますが、魂の成長のこともあったでしょうけど、恐らくは悪といえども改心する可能性を考えて猶予を与えていたのかもしれません。
 悪即斬というわけにはいかない何らかの理由があるのでしょう。だからそれが我々から見て悪をのさばらせているように見えてしまう訳で。
 かといって、悪を滅ぼす行為を人間がやることは、それ自体悪の行為だとも日月神示では述べています。

 こうやって長々と書いていて思ったことですが、結局の所地に足の着いていない経済成長などトンデモないことになるというのを神々は日本に見せようとしているのかもしれません。
 しかし、いい加減この現状にはうんざりもしているのですが、日本はそろそろ次の繁栄期に入って行かねば安全保障の観点からも問題であり、まあ好況に入っても問題は当面山積みとなるでしょう。

 
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

講演のご依頼について

最低3週間程度の余裕をもって、以下のアドレスからメールでお申し込みください。
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