古事記に学ぶ何もかも捨てた先にあるもの



■□■━━━━━━━━━━━━━■□■
9月10日(土)13時半から倭塾を開催します。
今回のテーマは「政治と宗教を考える」です。
場所や参加方法などの詳細は↓こちら↓
https://www.facebook.com/events/588469902181665/
■□■━━━━━━━━━━━━━■□■

何もかも捨てた先にあるものは、人によって違います。
けれど、その「先にある」本当にたいせつなものを、あらためて自分の中心に置く。
これが大事だよ、というのが『古事記』の教えかもしれません。

「寒中禊会」神田明神
20220910 禊
画像出所=https://www.sankei.com/photo/story/news/150110/sty1501100014-n1.html
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)



人気ブログランキング
応援クリックこちらから。いつもありがとうございます。

歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行です。

!!最新刊!!
    

100点でなければてほんと?!
得ることが幸せってほんと?

そんなことを『古事記』を通じて考えてみたいと思います。
先に答えを申し上げますと、それらは戦後の刷り込みにすぎない。

大祓詞に「竺紫の日向の橘の小門の阿波岐原にて禊祓しましき」という言葉があります。
『古事記』にそのまま載っている言葉です。

「禊(みそぎ)祓(はら)い」というのは、
「禊(みそぎ)」が「身を削ぐ」、つまりあらゆる欲を捨てること。
「祓(はら)い」が「払い」で、汚れを落とすこと、といわれます。

この言葉が出るのは、イザナギ神が黄泉の国から戻ったシーンで、竺紫の日向の橘の小門の阿波岐原に戻られたイザナギ神は、そこでまず「禊(みそぎ)」をされます。
どのようなことをされ、どのような欲が捨てられたのか。
『古事記』は次のように書いています。

まず、杖、帯、囊(ふくろ)、衣、 褌(ふんどし)、冠(かんむり)、 左手の手纒(たまき)、右手の手纒を次々に投げ捨てられました。
すると、衝立船戸神(つきたつふなとのかみ)や、道之長乳歯神(みちのながちちはのかみ)など、ここで12柱の神様がお生まれになっています。

その生まれた神々の名前をみると、衝立船戸は様々な障害物、道之長乳歯は長い道のり、時量師はすごした時間、和豆良比能宇斯は様々な患(わずら)い、道俣は道の分かれ目、飽咋之宇斯神は飽食、奧疎は疎(うと)んじてきたこと、奧津那芸佐は心の平穏と思っていたこと、奧津甲斐弁羅はやり甲斐と思っていたこと、辺疎はそれらの周囲のこと、辺津那芸佐は周囲の平穏、辺津甲斐弁羅は周囲の取り替えです。
要するに、身の回りのすべてを投げ捨てられたという意味です。

さらに中の瀬に潜ってすすがれることで、八十禍津(さまざまな禍(わざわ)い)、大禍津(おおきな禍い)、それらの禍いを治そうとされたときの、神直毘(神々による立て直し)、大直毘(おおいなる立て直し)、伊豆能売(それらによって起きたこと)を捨てられます。

それだけではなく、水の中に深く潜って底津綿津見(そこつわたつみ)、底筒之男(なかつつのを)、つまり深層心理まで潜ってその中にあるすべてを捨てられ、水の中では中津綿津見(なかつわたつみ)、中筒之男(なかつつのを)、つまり中層意識にあるすべてを捨てられ、水の上では上津綿津見(うわつわたつみ)、筒之男命(うはつつを)、すなわち表層意識にあるすべてを捨てられます。

要するに、何もかも全部、深層心理にまでをも捨て去られるのです。

そこまでされたとき、左目から天照大御神、右目から月読命、鼻から建速須佐之男命がお生まれになられたとあります。

西洋のディープステイトと呼ばれる大金持ちさんたちがそうですが、一生かかっても使い切れないほどのお金を持ち、この世のありとあらゆる贅沢を独占していながら、さらにもっと彼らは欲しがっています。
彼らにとっては、得ることが、幸せなのかもしれません。

けれど日本では、神話の昔から、身を削ぎ、穢(けがれ)を祓いなさいと教えます。
そして身を削ぐ(禊)は、イザナギの大神さえも、それまでに身に着けたすべてを捨て、さらに深層心理にまで立ち入って、あらゆるものを捨てています。
そしてそのときに、かけがえのない最高神を得られています。

つまり、かけがえのない最高のものは、何もかも捨てた先にある、ということです。

このことは、まずは、得るために努力が必要であるということでもあります。
若いうちから壮年期に至るまでは、あらゆるものを手に入れるために、精一杯の努力を重ねる。
それは必要なことだというのです。

けれど、そうした努力の果てに、すべてを捨てる。
いちばん大切なものは、そうして「何もかも捨てた先にある」のだと『古事記』は書いているわけです。

このことを「元々本々(もともとをもととす)」といいます。
何もかも捨てた先にあるのは、もともとある大切なことだというのです。

人として生まれ、いま生きているということは、生まれたときの母の愛、育ててくれた父の愛によります。
我々は愛によって、いまこうして生かされています。
あらためてその自覚を得たとき、世界が変わる。

あるいは、何もかも捨てたとき、最後に残るのは「人」であり「仲間たち」であるのかもしれません。
あるいはそれは、もしかしたら「知識」や「知恵」なのかもしれない。

何もかも捨てた先にあるものは、人によって違います。
けれど、その「先にある」本当にたいせつなものを、あらためて自分の中心に置く。
これが大事だよ、というのが『古事記』の教えかもしれません。

日本をかっこよく!
お読みいただき、ありがとうございました。
YOUTUBE
日本の心をつたえる会チャンネル
むすび大学チャンネル


人気ブログランキング
↑ ↑
いつも応援クリックありがとうございます。

講演や動画、記事などで有償で活用される場合は、メールでお申し出ください。
info@musubi-ac.com

『ねずさんのひとりごとメールマガジン』
登録会員募集中 ¥864(税込)/月  初月無料!


【次回以降の倭塾】
第94回倭塾 9/10(土)13:30~16:30 富岡八幡宮・婚儀殿2F
第95回倭塾 10/23(日)13:30~16:30 富岡八幡宮・婚儀殿2F


                    
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
\  SNSでみんなに教えよう! /
\  ねずさんのひとりごとの最新記事が届くよ! /

あわせて読みたい

こちらもオススメ

コメント

非公開コメント

検索フォーム

ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

講演のご依頼について

最低3週間程度の余裕をもって、以下のアドレスからメールでお申し込みください。
むすび大学事務局
E-mail info@musubi-ac.com
電話 072-807-7567
○受付時間 
9:00~12:00
15:00~19:00
定休日  木曜日

スポンサードリンク

カレンダー

08 | 2022/09 | 10
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最新記事

*引用・転載・コメントについて

ブログ、SNS、ツイッター、動画や印刷物作成など、多数に公開するに際しては、必ず、当ブログからの転載であること、および記事のURLを付してくださいますようお願いします。
またいただきましたコメントはすべて読ませていただいていますが、個別のご回答は一切しておりません。あしからずご了承ください。

スポンサードリンク

月別アーカイブ

ねずさん(小名木善行)著書

ねずさんメルマガ

ご購読は↓コチラ↓から
ねずブロメルマガ

スポンサードリンク

コメントをくださる皆様へ

基本的にご意見は尊重し、削除も最低限にとどめますが、コメントは互いに尊敬と互譲の心をもってお願いします。汚い言葉遣いや他の人を揶揄するようなコメント、並びに他人への誹謗中傷にあたるコメント、および名無しコメントは、削除しますのであしからず。

スポンサードリンク