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『家康の築いた江戸社会』■□■━━━━━━━━━━━━━■□■ 東野圭吾の小説に『さまよう刃』という小説があります。寺尾聰主演で映画化もされましたので、ご存じの方の多いかと思います。この物語は、一人娘を強姦殺人された父親が、犯人らの少年を殺害しようとし、これを刑事らが阻止しようとその父を追うという物語です。果たしてその父の行動は罪なのか。現行刑法の矛盾を突いた名作とされています。 もしその事件が江戸時代であれば、犯人の少年たちは間違いなく極刑に処せられたでしょうし、その少年らを父が斬ったなら、その父は、不幸だけれど立派な父として世間の称賛を浴びることになったでしょうし、また奉行所も、むしろその父の行動を歓迎したことでしょう。 なぜなら大事な娘を奪われたなら、「たとえ相手がヤマタノオロチであっても、果敢に戦いを挑む」ことが、我が国では神話の時代から続く伝統的価値観だからです。 古いものほど価値を持ちます。ですから最も古いものが、最も価値のあるものです。 各民族が持つ、最も古い価値観を形成しているものが、神話です。だから神話が価値観を形成します。そして民族の神話を失うことは、民族としての価値観を失うことですから、民族そのものが崩壊するのです。
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日本をかっこよく!!!最新刊!! 神話といえば、英国の歴史学者のアーノルド・J・トインビー博士が、「民族が滅びる3つの原則」として、次の3点をあげています。
第1の原則 理想を失った民族は滅びる。
第2の原則 すべてを金の価値に置き換えて判断する民族は滅びる。
第3の原則 12・3歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は例外なく百年以内に滅びる。
なかでも第3の原則は衝撃的ですが、現実に我が国が神話を失ってから76年目です。
このままでは、あと24年以内に日本民族は消滅することになってしまうわけです。
では、なぜ神話がそこまで大切なものとされるのでしょうか。
この疑問に対する答えが、「正義」です。
何が正しくて、何が間違っているのかということを決めるためには、その判断の基準となる物差しが必要になります。
その物差しが、価値観です。
そして価値観は、新たに作られる法に基づくのではありません。
その国の、その民族が育んだ長い歴史によって形成されます。
何が正しくて何が間違っているのかの問いに対する答えは、伝統的価値観によって形成される社会通念なのです。
たとえば世界には、泥棒は宗教的戒律でわざわざ規制しなければならないほど、当然の行為とされている国や民族があります。
「ひらけ〜ゴマ!」で有名な『アリババと40人の盗賊』のアリババは、盗賊から財宝を盗んだ泥棒の物語です。
泥棒から泥棒するのは、その世界観では、正しいこととされているわけです。
有名な「アラジン」は、言ってみれば泥棒の青年が王妃を奪う物語です。
コソドロが、空飛ぶ絨毯を使って、ついには王妃を泥棒しているわけです。
日本でも、漫画のワンピースや、三人娘の泥棒のキャッツアイ、ルパン三世などは泥棒の物語です。
それら漫画は、多くの日本人に楽しみを提供しています。
かっこいい!といった意識も提供しています。
アリババと40人の盗賊の物語も、子どもたちの絵本になっています。
けれど、だからといって泥棒をすることが良いことだとか、大泥棒になることをかっこいいこと、良いことと思う日本人はいません。
ちなみに「いない」というのは、分布で圧倒的多数がそう思わないということで、世の中は分布ですから、もちろん中にはそのように思う日本人がいたとしても不思議はありません。
ただし、それはごく少数でしかありません。
要するに漫画や、外国の物語によって提供される物語は、人々に楽しみを提供することがあっても、その国や民族の伝統的価値観にはなりえないのです。
あるいはシンデレラの物語は、継母との決別の物語です。
そこには、東洋的な「忠孝の道」なるものは存在していません。
けれど西欧では、継母と決別してでも、個人の幸せを得ることが大事とされています。
モンゴルには、食うに困って家畜を泥棒するときは、泥棒に入った家の人達を皆殺しにしなければならないという寓話があります。
あるいは、お隣の半島では、金持ちの家を陥れてその財産を奪って自分が金持ちになるという、映画の『パラサイト』のような寓話があります.
すなわち騙される方が悪い、騙しても儲けた者、生き残った者が勝ちということが、伝統的価値観です。
要するに何が正しくて何が間違っているかは、その国の伝統的価値観によるのです。
法の矛盾がときに議論されますが、これは伝統的価値観に法理論が追いついていないことによります。
東野圭吾の小説に『さまよう刃』という小説があります。
寺尾聰主演で映画化もされましたので、ご存じの方の多いかと思います。
この物語は、一人娘を強姦殺人された父親が、犯人らの少年を殺害しようとし、これを刑事らが阻止しようとその父を追うという物語です。
我が国の刑法は、西欧のマネによって作られた刑法ですが、その刑法は第199条で「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」としているだけです。
そして刑法第44条で未遂も処罰されます。
第201条では、殺人予備をした者は二年以下の懲役に処し、情状により、その刑を免除することができるとしています。
そこに遺族の怒りという概念はないのです。
これが江戸時代であれば、犯人の少年たちは間違いなく極刑に処せられたでしょうし、その少年らを父が斬ったなら、その父は、不幸だけれど立派な父として世間の称賛を浴びることになったでしょうし、また奉行所も、むしろその父の行動を歓迎したことでしょう。
なぜなら、大事な娘を奪われたなら、
「たとえ相手がヤマタノオロチであっても、果敢に戦いを挑む」
ことが、我が国では神話の時代から続く伝統的価値観だからです。
旧約聖書において、エデンの園で禁断のリンゴを食べてしまったアダムとイブは、神に問い詰められたときに、次のように答えて責任を転嫁しました。
アダム「神に創られた女が勧めた」と神と女に責任転嫁
イブ「蛇に騙された」と責任転嫁した。
このため怒った神が、イブに対して「産みの苦しみと夫からの支配」を、アダムに対しては「地から苦しんで食物を取ることと土にかえれ」と命じています。
これが人類の原罪です。
聞いたことがある方も多いと思います。
そしてこのことが原因となって、男性にとって労働は、ただの苦痛となり、働かず、汗を流さずに所得を得ることが、社会の上層部に立つ者の基本姿勢となり、また女性は男性からの支配からの脱却が女性運動の目標となって、ジェンダーレス等の提案が起きています。
働くことを喜びとし、男性の仕事を内君として支えることが女性の役割としてきた日本の文化からすると、びっくりするような行動ですが、それは神話によって形成された価値観に基づいて、何が正しくて、何が間違っているのかの判断が行われた結果となっているわけです。
このように、何が正しくて、何が間違っているのかの判断をするための価値観というものは、古くからの伝統的価値観によって形成されます。
そしてここでは、より古いことが、より正しいものとされます。
これをざっくりと簡単にまとめるなら、
「古いということに価値がある」
ということになります。
そしておもしろいことに、二つの異なる価値観がぶつかったとき、最終的な判断は、より古い価値観の方が、必ず「正しい」とされます。
つまり、古いことが「正しい」ことなのです。
これが伝統的価値観と呼ばれるものの正体です。
ここでは古いものほど価値を持ちますから、最も古いものが、最も価値のあるものであるということになります。
そして各民族が持つ、最も古い価値観を形成しているものが、神話です。
だから、神話が価値観を形成するのです。
そして民族の神話を失うことは、民族としての価値観を失うことですから、民族そのものが崩壊するのです。
※この記事は2021年2月の記事を大幅にリニューアルしたものです。
日本をまもろう!お読みいただき、ありがとうございました。
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コメント
まめはな
人はそれぞれの祖国でその国の神と祖霊に守られて祖国の発展に尽くすのが本来と思います。
2023/03/02 URL 編集