災害対策の知恵としてのお米と古代における災害対策国家の形成



いざというときのために平時から人事を尽くして天命を待つ知恵と行動と、そのための社会の形成を、私達日本人は忘れてはなりません。


米穀類購入通帳。昔は身分証明にもなった。
20200103 米穀類購入通帳
画像出所=https://promising.at.webry.info/201106/article_2.html
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能登半島地震で被災された皆様にお見舞い申し上げます。

さて、我々が子供の頃には、お米はまだ配給制でした。
配給米は、主に古古米が優先で配給されましたから、あまり美味しいものではありませんでした。
それでも銀シャリといって、お米のご飯が食べられることがとっても幸せとされていました。

どうして配給制だったかというと、戦時中から戦後にかけて続いた食糧不足が原因です。
政府がお米を一括して農家から買い受けて、お米を配給したのですが、同時にお米はいざというときのために備蓄しておかないと、災害時の備えがなくなってしまいます。
ですから配給は、古古米、古米が優先され、新米は備蓄されたのです。

この古古米、古米を優先して消費するという仕組みは、我が国では古くからあったもので、江戸時代の武士の俸禄は、古古米を支給するのが常でした。
凶作などで古古米の備蓄がなくなると、古米が支給され、それもなくなると最後に新米が支給されました。
さらにそれさえも失われる事態になると、大名は商人からお米を買い付けますが、このとき古古米の方が値段が高かったのは、社会常識として日本社会全体のな米の備蓄が大切にされたことによります。

日本は災害の多い国ですから、災害による凶作が続いても、とにかくも人々が飢えないように最善が尽くされてきたのです。

戦時中は、外地における軍人さんたちの食料確保のため、昭和17年に食料管理法が制定され、米の自主流通の一切が規制され、農家で生産される米は一括してすべて政府が買取って、配給するという制度になりました。
そしてこのときも、政府が一括管理する米は、古古米から優先して支給となったわけです。

戦後もこの仕組は続き、お米の配給制度がなくなったのは、なんと昭和44年(1969年)になってからです。
これにより自主流通米が流通の主役になり、美味しい新米が優先してスーパーなどで流通するようになりました。
その後も品種改良などで、より美味しいお米が開発され、しかもできるだけ美味しいうちに食べるという習慣が根付いたため、新米がもてはやされる時代となって、いまに至っています。

現代社会では、冷凍設備の充実によって、内外から集められた生鮮食料品を冷凍することで長期の保存ができるようになり、いざ災害というときにも、そうした冷凍食料品が確保できるようになったことが、最大の理由です。

そういうことができるようになった現代と、冷蔵庫も冷凍設備も存在しなかったほんの半世紀前までの人々の生活や、災害への備えなどは、まったく異なる思考のもとに置かれていたことを、私達は理解し、知る必要があります。
たとえ味が少々落ちたとしても、いざというときのために食料の備蓄を優先した社会というのは、どこまでも民衆が安全に安心して暮らせることを願ってのことであったからです。
これもまた私達の祖先が、民衆の幸せこそ国の幸せとし、民衆を「おほみたから」とする国柄を本気で築いてきた歴史によるものだからです。

ただ、食料の冷凍設備があるからと、食料を粗末にし、いざというときの災害対策としての食料備蓄がおろそかになることは、果たしてそれで良いのかという疑問があります。
東日本大震災は大きな災害でしたが、その何倍もの広域にまたがる・・・つまり南海トラフが揺れる全国一斉の大地震を、我が国は歴史上、何度も経験しています。
あるいは富士山クラスの火山の大噴火や、通常の火山の噴火と異なる破局噴火と呼ばれる大災害も、長い歴史の中で我が国は何度も経験してきています。
いざというときのために平時から人事を尽くして天命を待つ知恵と行動と、そのための社会の形成を、私達日本人は忘れてはなりません。

ひるがえって現代社会を見ると、そうした我が国の歴史を正確に把握する努力も、日常からの災害対策の精神も失われ、行政さえも「いまだけ良ければ」という短絡的思考に陥っているように思います。

宮内庁HPから「令和6年能登半島地震についてのお見舞い」を引用します。

**********
令和6年1月5日(金)
天皇皇后両陛下には、「令和6年能登半島地震」により、大規模な被害が発生したこと、特に、昨年ご訪問になり、県民の皆様に温かく迎えられた石川県において、多くの犠牲者が生じ、今なお安否が不明の方や避難を余儀なくされている方が多いことに深くお心を痛めておられます。
天皇皇后両陛下には、犠牲となった方々に対するお悼みと、被害を受けた方々に対するお見舞いのお気持ち、また、災害対策のために尽力している関係者に対するおねぎらいのお気持ちを、本日、侍従長を通じ、馳浩(はせ・ひろし)石川県知事にお伝えになりました。
**********

また能登半島沖地震が起きるより前に発せられていた陛下のお言葉です。
**********
天皇陛下のご感想(新年に当たり)
昨年も地震や大雨、台風などの災害や、大雪による被害が各地で発生したほか、物価の上昇などにより、苦労された方も多かったことと思います。困難を抱えている人々のことを案じています。その一方で、助けを必要としている人々のために、様々な活動に地道に取り組んでいる人も多いことを心強く思うとともに、そのような支援の輪が広がっていくことを願っています。
世界各地で、戦争や紛争により、多数の人々の命が失われていることに心が痛みます。平和な世界を築くために、お互いの理解に努め、協力していくことの大切さを改めて感じています。
今年も、人々がお互いを思いやりながら支え合うことを願い、新しい年が、我が国と世界の人々にとって、明るい希望を持って歩んでいくことのできる年となることを祈ります。
**********

日本は古来、どんな災害が起きても盤石の国作りをしていくことが、政治の最大の役割となるであろうと思うのです。
それができない政府は、我が国の政府とはいえません。

日本は日本古来の政治をしっかりと取り戻さなければなりません。



日本をかっこよく!

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コメント

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災害対策のための備蓄について共感いたします。

また突然のコメント失礼いたします。

日本の世論形成のため、2017年にポスティング活動をメインとするSNSを開設しました。
目的としては、志を同じくする者が活動の成果を共有することでモチベーションを維持していただくことが狙いです。
(ポスティングは孤独な作業のため)

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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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